【詳細解説】建築用コンテナの構造とは?

前回の記事で、日本のコンテナ建築には現在3つのアプローチがあることをご紹介しましたが、今回はその3番目『海外のコンテナメーカーが作る建築用コンテナ』について、より詳しくご説明します。

「建築用コンテナ」「JISコンテナ」用語の意味

日本のコンテナ建築の世界で用いられる「建築確認対応コンテナ」や「建築コンテナ」「JISコンテナ」といった用語は、基本的には全て同じ意味で使われており、

構造体が日本の建築基準を満たしており、日本で建築確認申請を行い、確認済証の交付を受けることができるコンテナ 」 を指しています。

ただ、この「JISコンテナ」という言葉が誤解を招いていて、「JISコンテナはJIS認証を受けたコンテナ工場で製造しているコンテナ」と思われている方も少なからずいらっしゃいます。
実はこの認識は間違っています。

コンテナ工場がJIS認証を受けているわけではなく、コンテナの主要構造部分(フレーム部分)に使われる鋼材を作る工場がJIS認証を受けている必要があります。

建築用コンテナに必要な条件

それでは、「建築用コンテナ」(建築の世界で言うJISコンテナ)の必要条件をまとめてみます。

1.主要構造材がJIS鋼材で造られていること。(ミルシートの提出が可能)
2.主要構造材を溶接する溶接技術者は、溶接技能認定(JIS規格)を取得していること。
3.コンテナ製造工場が、鉄骨製作工場認定を受けていること。(国土交通大臣認定)
4.建築確認申請に必要な構造計算が可能で、構造計算書が提出できること。

これらの条件を満たしているコンテナが、日本で建築用として使える建築用コンテナです。

建築用コンテナとISOコンテナの比較

具体的な建築用コンテナの構造を、一般的なISO海上輸送コンテナと比較しながら解説します。

ISO海上輸送コンテナの構造

※ISO規格コンテナはメーカーにより多少構造が異なります。

上にある図面からも分かるように、コンテナ四隅の柱のように見えるコーナーポストは、柱ではなく、鋼板を折り曲げて作られています。また、コーナーキャスティングは鋳物で、建築で言うところの床梁に当たる部分にはCチャンネルが使われますが、中間にフォークポケット(フォークリフトの爪を入れるための穴)が開いています。

ISO海上輸送コンテナは、丈夫なコルゲート鋼板(波板)が躯体を支えるパネル構造(壁構造)です。

建築用コンテナの構造

それに対して建築用のコンテナは、パネル構造ではなく、ラーメン構造(長方形に組んだ骨組みの柱と梁との各接合箇所(角部分)を剛接合した構造形式)です。

建築用コンテナとISOコンテナで根本的に違う部分は、

ISOコンテナ建築用コンテナ
構造パネル構造ラーメン構造
コーナーポスト折り曲げ鋼板角鋼管
キャスティング鋳物角鋼管と一体化
Cチャンネルや細い角鋼管角鋼管
フォークポケット有り無し
基礎への固定想定されていない柱脚にベースプレート溶接

(※あくまでFOREMOSTの建築コンテナについてであり、他の構造の建築コンテナもあります。)

細かい違いは他にも沢山ありますが、構造に関わる部分ではこのように比較することができます。

建築コンテナと言っても決められた規格があるわけではないので、条件によって構造を変えることもあります。案件を担当される建築士さんと相談しながら建築コンテナの構造を考えるのは、新しいコンテナハウスを建てるための一番最初の生みのプロセスであり、コンテナ建築の面白い部分の一つです。

『FOREMOSTの建築用コンテナ基本構造図が見てみたい』『コンテナ建築を検討してみたい』といったニーズをお持ちの建築設計事務所様、施工店様は、お気軽にお問合せフォームよりご連絡ください。


【詳細解説】建築用コンテナの構造とは?” に対して1件のコメントがあります。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です